PAGE TOP ▲

埼玉県 秩父山地 栗山(丸山)813.9m )

 南側から見た栗山三角点
  

【日付】2021年05月30日(日曜日)

【メンバー】 礒田武志: 単独 新座市の新型コロナウイルス累積感染者数944に、ようやく05/10から80歳以上、06/02から75歳以上ワクチン接種予約開始につき

【行動日程】      
【交通】アクセス
(往 路)志木07:48(東武東上線)-07:58川越/JR川越線ホームを間違えて08:07に乗れず(八王子行) 08:26-08:50 高麗川 ≪直通≫ 09:00-09:07東飯能1番線発西武秩父線(西武秩父行) 09:21-10:15西武秩父~国道140号西武秩父駅前バス停(秩父市営バス浦山大日堂行)10:20-10:52栗山バス停

(復 路)浦山口 秩父鉄道(羽生行) 15:16\740-16:12寄居16:21-16:37 小川町(埼玉)東武東上線急行(池袋行) 16:44-森林公園17:00のラピッドに乗り換えせず17:03-高坂で夕立の跡-鶴ヶ島で窓に雨-17:40 志木\ 1473雷雨
なお浦山口発15:16 →お花畑西武秩父→ 17:32着志木\1121 こちらの方が早く帰られたし、運賃も安かった。後の祭り

【コースタイム】   
栗山バス停10:52→11:34新秩父線65号鉄塔11:55→12:25栗山三角点813.9m→12:57新秩父線第66号鉄塔13:00→13:14秩父線8号鉄塔→13:25巡視路入口→14:26浦山ダム14:33→15:12浦山口駅 [歩行時間(休憩を含む)4時間20分 (予定と同じ)]  

【コメント】
1. 動機  コロナ禍の中、コロナ太りし、筋力が衰えたので回復しなければと思っていた。昨年初夏以来、「日本山名総覧18000の山」に載せられている埼玉の山201の中の礒田が未踏・未記録の山を近場から登ることとしている。
なお 2000/05/05に川乗橋~笙ノ岩山~蕎麦粒(ソバツブ)山~仙元尾根~大日堂~道明BSを歩いた時、栗山の東麓を通り過ぎたことがある。どんなになっているのだろうか。

2. 天気・気温・体調・装備
2.1. 天気・気温
30日の天気予報は、「高気圧に覆われて関東も晴れますが、午後は所々でにわか雨や雷雨がありそうです。日中は関東で暑さが続きそうです。秩父市 注意報 雷 濃霧 晴 夏日 最高28℃、最低16℃ 降水確率 時間00-06/10%、06-12/10%、12-18/0%、18-240% 風 北の風後南西の風」、幸運にも栗山BS~栗山~浦山口駅まで曇り、夕立は復路東上線高坂駅付近から降り始めた。志木では雷雨。

2.2. 体調
栗山バス停から栗山を経て巡視路入口まで、木陰と微風に恵まれて夏日の暑さが凌げた。秩父線8号鉄塔巡視路入口から浦山ダムまでの車道も秩父さくら湖左(西)岸の日影を選んで歩くことができた。浦山ダムから浦山口駅までは陽射しがある県道を歩いたが幸運にも肌が汗ばむ程度の暑さであった。

2.3. 装備
一般的ハイキング装備で十分である。登山路の大部分が東電の鉄塔巡視路であったのでローネックトレッキングシューズで対応できた。用心のため日焼け止めを顔に塗り、帽子、長袖シャツ・長ズボンを装着した。

3. コース
3.1. 見どころ
・展望  栗山三角点は針葉樹に囲まれて展望がない。三角点に至る萱場から東にわずかな展望がある程度である。展望を楽しむなら浦山ダムの上が一番。
・三角点マニア  栗山は山頂ではないのに立派な三角点と手づくり山名板があった。
・信心 今回歩いたコースの近くには橋立観音を始め、秩父札所がある 。栗山集落に小さな木の祠が2つ並んでいた。壊れかけて痛ましい。
・遺跡・歴史的建造物  栗山集落は廃村・廃墟探索マニアにとってはイチ押しらしい。詳しい記事がネットにあった。  
・自然・動植物   秩父さくら湖左岸の自動車立ち入り禁止区間は復活した自然を満喫できる遊歩道状態であった。鹿の足跡、小獣の落し物、小鳥のさえずりや梅雨前に盛りとなる花ーエゴノキ、ウツギ、スイカズラ、マンネングサなどが溢れていた。

3.2. 安全・ハザード
3.2.1 道迷い   東電鉄塔巡視路を利用させて頂いた。基本的には黄標識杭、目印赤テープ、赤プラ杭が整備されている。黄杭の表示に頼り過ぎて新秩父線65号鉄塔から66号鉄塔に至る急斜面の巻道に誘い込まれた。65号鉄塔が立つ尾根を直登するか、西斜面を回れば萱場との境に楽に出られたのかもしれない。
栗山三角点から66号鉄塔に下るルートを探すのに苦労した。北西、北と東に分かれる広く緩やか尾根から北西支尾根に迷い込まず北支尾根にうまく乗れるかどうかが礒田の当日テーマであった。北西支尾根の西急斜面を確認して東に進み、東尾根と萱場を見つつ、赤杭と赤テープを辿ってみた。北支尾根に立つ黄杭を見つけて新秩父線66号鉄塔に到達できた。逆コースなら上り詰めればよいので迷うことはまずないと思う。

3.2.2. 薮・倒木   薮や倒木は全くない。
3.2.3. 岩場・急坂   岩場も全くない。新秩父線65号鉄塔から踏み跡が薄い急傾斜の尾根がある。間違えて66号鉄塔への狭い巻道を進み短いながら急斜面を四つん這いで登ったが鉄塔から尾根を直登すればすぐに傾斜は緩やかとなったはずだ。栗山北支尾根も鉄塔66号の前後に急傾斜部分があるが植林された杉の木などを利用して下れば問題なかった。栗山村から鉄塔65号鉄塔まで、および鉄塔8号から巡視路入口までの急斜面は巡視のため電光道を切ってあるうえに木の板階段がある。心配なし。
3.2.4. 気温・衛生害虫 梅雨前であったが蚋、薮蚊などは発生していなかった。

4. 歩いてみての感想
・「日本山名総覧18000の山」、国土地理院電子地図では栗山、山と高原と地図22 1998年版 奥武蔵・秩父では丸山と名が違う。どんな経過があったのだろうか。面白いが分からない。
・栗山をハイキングできたのは嬉しい。これで埼玉の山201も残りが32になった。
・秩父さくら湖左岸には東電巡視路と思える階段入口がいくつもあった。また栗山から南へ向かう尾根にも薄い踏み跡が続いていた。ネット情報のようにバリエーションルートも色々あるに違いない。
・西武秩父駅から歩いて国道140号にある秩父市営バス停に4分で到着して乗ることができるか心配したが問題なかった。もちろんバスの到着が遅れたので時間の余裕はたっぷりあった。同乗の方に色々事情をお聞きしたのも役に立った
復路だが、浦山口から志木までお花畑経由の方が寄居回りより経済的でしかも少々早く到着できると帰宅後分かった。秩父鉄道利用は難しい。今後はよく調べたうえで利用したい。
・廃村・廃墟マニアの重点ポイントである栗山集落を歩いてみた。木材輸入の自由化と関税の低減が林業を生業とする人達に打撃を与えたことに心が痛む。
・送電線鉄塔巡視路を活用させていただいて比較的楽にかつ安心して歩けたのに感謝する。ドローン活用が普及すれば巡視路も消失していくのだろうか?
・栗山集落に至る道路は工事作業がなければ栗山集落登り口先で路上駐車も可能のように思えた。鉄塔8号への巡視路入口は秩父さくら湖左岸にあり車の通りも稀なようで路駐可能と思われる。自家用車が利用できるならここに駐車して栗山バス停まで歩くのも賢いやり方と思われる。
・栗山集落から栗山を経て浦山ダムまで誰にも会うことはなかった。寂しい。
(記 礒田武志)

4.サムネイルをクリックすると、拡大写真のページを開きます
(写真 礒田武志)
 
 5.記録
 5.1.栗山BS から新秩父線65号鉄塔まで
秩父市営バスに同乗した方から「栗山集落へ行くのは栗山入口BSと栗山BSのどちらで降車したらいいのか」を助言していただいていたのを運転手の方が聞いていらっしゃたようで浦山大橋を渡ってしばらく走ったところにある栗山BSで停車してくださった。「道の向かいに栗山集落への車道があるよ」と示してくださってバスは大日堂へ向かって去って行った。曇天だが雲の切れ目から陽射しがある。道路を渡って栗山集落への車道入口の立つ。入口には東電鉄塔巡視路の黄杭、熊用心、害獣駆除と道路工事中のポスター・看板があった。黄杭には「奥秩父線64・65と秩父線10」と記してある。車道入口は狭く草薮続きかと思ったが入れば言われた通りの広い舗装道路となった。周りは新緑が溢れている。同乗の方から「工事や害獣駆除の車両も通るから」と注意を聞いていた。案の定、上から軽自動車が下って来た。続いて犬を乗せた2台目が下って来た。、害獣駆除が終わったのだろう。これで猟犬に纏わられたり、誤射を受けたりすることはないと思った。大型バイクが登って来て、追い越して上り、しばらくして下っていった。流行の林道ツアーリングに違いない。目の前をクロアゲハが舞う。道路脇にアゲハが産卵をする柚子の木が残っていた。
最初の廃屋を見る。この辺りに地形図破線路入口があるはずだが見つからない。歩んでピンクテープを巻いた「64号に至る」杭を見つけた。工事はこの先、資材置き場という看板を確認して少し引き返す。東電巡視路杭「新秩父線64号65号に至る」を目印に石が埋まった階段坂を登ることにした。足元の白い落花とともに頭上からエゴノキの花が薫る。階段の上から山里の電光道が始まった。道から分かれる小道や取り付きの先には廃屋があった。ここにも、ここもと、更には空いた窓から内部の様子が覗ける廃屋もある。左上にある二つの祠も参る人が少ないのか傾いて壊れかけていた。その先の右には造林小屋があり、公社営林の看板が立っていた。気が付いたのだが巡視路整備は最近に行われたらしい。谷側に新しい丸太が敷かれている。急なところには古いがロープまである。ロープの上には広い作業道があった。
最後の廃屋の傍らの草地にはヤマタツナミソウが咲き、ここから徒歩道が階段となり巡視路らしくなった。整備が行き届いた小坂を登ると頭上を渡る送電線の先に、足元を木々で隠している鉄塔が見える。上に踏み板を渡してある小堰堤を渡ると道の両脇に柚子の木が立っていた。そこから先は杉植林となる。この辺りで地形図の破線と合流するはずだが登ってくるはずの踏み跡がない。杉林の斜面の電光道を登ると尾根に出た。尾根には木の板階段が整備されている。目印テープの先に 新秩父線65号鉄塔の足が見えた。鉄塔に到着し木陰の芝生に座って昼食とした。頭上の木から、オオクロアリが膝の上に落ちてきたり、遠くから ホトトギスの声、害獣駆除中だろうか犬が吠えて銃声も聞こえた。

5.2.新秩父線65号鉄塔から 栗山三角点813.9m まで
昼食後、新秩父線65号を発った。鉄塔土台の直ぐ西上に東電の黄色杭目印「新秩父線66号に至る」が立っていた。66号の方へ向かえばよいと思い込み急斜面に切られた細い巻道に釣り込まれた。支えの無い細い巻道を引き返すか思案して、根や細い木を掴んで急斜面を登ることに決めた。四つん這いで標高差約15mを登って尾根の上に出た。登った場所には目印テープを着けた支持ポールとネットあった。尾根は平坦で萱場と植林の間に網が張ってあった。鉄塔から直登するか萱場の境を見つけて登れば楽ができたのにと思う。アオバトの声が聞こえる植林の中、左手に萱場を見ながら踏み跡を辿る。踏み跡には赤プラ杭が刺さっていた。萱場の先、谷の南が栗山か、踏み跡も西向きから南向きへ代わる。開けた植林地の踏み跡にはジシバリやフタリシズカが咲いていた。萱場を通して見下ろすと鉄塔と秩父奥多摩の山並みが望めた。広い尾根を目印テープがあるか前を注意しながら進む。再び萱場の隙間から鉄塔を見下ろすことができた。等高線800mにあたる地面に赤プラ杭とコンクリ杭が抱き合って刺さっていた。杭は何かを示しているに違いない。広い尾根から斜面を登って南北に延びる細尾根に着いた。杉の葉が積もった細尾根(常識的には広いが)を南に詰めると目の前に三角点が出てきた。 栗山三角点813.9mの傍の細木には栗山と書いた手作り山名板が2枚もある。南側からも三角点の写真を撮った。針葉樹植林の中で展望は全くない。近くの見通しはいいので三角点から栗山バス停に帰るのならばルートは分かりやすいと感じた。

5.3.栗山三角点から新秩父線第66号鉄塔まで
栗山三角点から細尾根を返し広過ぎる尾根に下る。赤杭を見つけてまずは北(コンパス北北東~北)へ向かう。西(左)広葉樹林の急斜面で木の上からアカゲラの番(つがい)がキョキョとけたたましく威嚇する。地形図と照合して北支尾根を目指し、北北西から東北東へ方向転換した。登って来た東支尾根を見ながら北に向かう。所々に赤プラ杭があった。鉄塔が木の間から覗く。急斜面に黄杭を見つけて一安心したがこの杭は無地である不安も残る。尾根を下り続けると鉄塔が出てきた。満開のオオバアサガラに囲まれた 新秩父線第66号鉄塔に到着した。この間が今回の散歩の核心であった。

5.4.新秩父線第66号鉄塔から秩父線8号鉄塔を経て巡視路入口
新秩父線第66号鉄塔から踏み跡を下る。 鉄塔下に目印杭あり、そこから振り返って見上げてみた。次の「新秩父線66号に至る」との黄杭を過ぎると壊れた木の板階段が続く。斜面が明るくなると鞍部の空き地に秩父線8号鉄塔が立っていた。鉄塔近くは蕨の原だ。蕨採りの踏み跡は明瞭だが巡視路が鉄塔で消えている。鉄塔を右周りにまわって巡視路を探す。鉄塔の東側にあった。木の板階段を下って鉄塔を振り返る。登りならばルートは明確だ。杉林の斜面を木の板階段道を踏んで下ると木の間から車道が見下ろせた。車道に出るまで電光道を辿るので思うより時間が掛かる。白い手すり付き階段を下ってとうとう左岸車道巡視路入口に出た。黄目印標杭にピンクテープが巻いてある。周りの薮では鶯が縄張りを宣言していた。この巡視路入口を見つければ栗山三角点まで悩まずに登ることができると思える。

5.5.秩父線8号鉄塔巡視路入口から浦山ダムを経て浦山口駅まで
巡視路入口 から浦山大橋へ帰って右岸を下るか、それともこのまま左岸を下るか思案した。夏日の上西日が当たる右岸は車の通りも多い。左岸は日影が続いているようだし車の通りがない。もちろん前回は右岸を下って足にマメができた。それでこのまま左岸を歩くことに決めた。山側にはいくつも階段があり、その中には鉄塔巡視目印があるものもあった。なるほど黄目印標杭にピンクテープが巻いて目立つようにしてあったわけだ。大久保橋まで来ると橋の上から西に大久保谷、東に浦山ダムまで秩父さくら湖が見通せる。青空の下なら絶景だろうが灰色の空では興がそがれる。橋を渡ると「大久保谷ネイチャーランド浦山は閉鎖」でゲート閉、ダム側も「土砂崩れのため閉鎖」と車両通行止めであった。ゲートの間から入ると道路の片側には崩落した土砂の小山が続いていた。人も車も通らぬせいか道の端にはシンジュやウツギが伸び、スイカズラが覆いかぶさっていた。近くから大きな鷹が舞い上がり右岸の方へ消えていった。鳶だろうかノスリだったのだろうか。湖面に下る道もすべて閉鎖してある。沢から流れ出た水が道路の凹みに集まった水溜りには鹿の足跡が乱れている。そういえば小動物の糞もここまでいくつか見つけた。鶯、ガビチョウ、ホオジロ、コジュケイまでも棲み分けて囀っている。復活した自然が溢れる遊歩道を下っているような気分である。満開のウツギや黒い穂を立てたイタチハギにコバチが羽音をたてていた。閉鎖された立派な公衆便所を過ぎ、秩父市と荒川村境界を法面に見てようやく浦山ダム側のゲートに到着した。こちらからも車両通行止めだ。ダム左岸を散策する人たちとすれ違って浦山ダムの上に来た。ダムの上から川下と秩父さくら湖を遠望する。ダム湖の西岸には送電鉄塔が見えるが新秩父線65号、66号、秩父線8号かどうかは分からなかった。もちろん栗山三角点は尾根の途中にあるので位置確認は無理であった。左岸の静けさに比べて右岸はコロナ禍にあってもそれなりの人出で駐車場は繁盛していた。県道73号の歩道を下る。「県道73号国道40号まで2.2km」の標識を見て県道をひたすら下る。分岐に目もくれず直進した。ここを西へ下る方が良かったかもしれない。橋立に着く。浦山口駅への近道があるかもと鍾乳洞駐車場に入ったが県道に出てしまった。採石場入口を右手に見て下り続けて国道140号に合う。左折して更に分岐を秩父鉄道の線路の方へ曲がるとようやく坂の上に桜並木がある 浦山口駅 が見えた。 浦山口駅にどうにか到着して、乗り継ぎの運賃支払いをスイカでしたい客と駅員さんとの問答を耳に挟みつつ、まずは寄居までの乗車券を自動販売機で購入した。ホームのベンチには草臥れた数人のハイカーが休んでいた。
 6.覚書