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北信 飯綱山(1917.4m)
 瑪瑙山の下りから見た飯綱山(飯縄山)
  

【日  付】 2022年10月3日(月曜日)

【メンバー】 個人山行、単独 (礒田)

【コースタイム】 飯綱登山口9:19~南登山口9:43~駒つなぎの場10:43~南峰・飯縄神社11:53~12:02飯綱山12:02~13:09瑪瑙山~13:42怪無山東降下分岐13:42~14:49中社大門バス停(休憩を含む所要時間 5時間30分)

【山行目的】手術後の体力・脚力回復 を200名山一般コースで確認したい

サムネイルをクリックすると、拡大写真のページを開きます     
山行記録が長文・主観的ですのでまず写真をご覧ください(写真 礒田)
 
 【山行記録】
 10月2日
午前中にパソコンを使って「えきねっと」で往復乗車券・自由席特急券、もちろん割引が効く「大人の休日倶楽部」、スマホを持たないので紙切符発券のインプット予約をする。午後に散歩を兼ねて北朝霞駅まで歩いて指定券券売機をタッチした。VIEWCARD支払いで切符を発券できる。便利になったものだ。JR北朝霞・長野往復分支払いは3割引きの\8900で済んだ。

 10月3日
平日であるので出勤者・学生が多いと予想した。北陸・長野新幹線自由席確保のため予定時刻より27分ほど早めの5:32に自宅を出る。気象協会の天気予報では新座市は晴れ(長野市も晴)のはずだが灰色の雲が広がり裏切られた気がした。志木駅までゆっくりと歩いて志木発東武東上線(池袋行) 05:44に乗って隣の朝霞台に05:46に着いた。改札口を出る大勢の人に揉まれて北朝霞駅まで進み改札口を入り階段を登る。エスカレーター工事中だ。北朝霞発武蔵野線(南船橋行) 05:52の最後尾の車両に乗り込んで武蔵浦和に向かう。いつもの通り最後尾車両の最後尾出口周辺は混んでいた。05:59に武蔵浦和に着いて階段を下り、上り返してコンコースを進む。埼京線のホームに上る。ここも張り紙にエスカレーター工事中と書いてある。前の男性の背中を追いかけてエレベーターに入り込む。初めてのことである。大宮駅新幹線南乗り換え口近くの階段に合わせて埼京線(大宮行) 06:04発の七号車に乗る。予定通り06:16に大宮に着いて一安心した。新幹線南乗り換え口から18番線の自由席1~5号車乗降口を目指す。時間に余裕があると分かったので乗降口近くの椅子に座って列車を待った。時刻を見計らってまずは次発列の先頭に立つ。先発の全車指定席「かがやき」が発車した後、先発列先頭に位置を替えた。

「はくたか551号」が6:51に到着、2号車両に乗りこんでまずザックは最後部のラックへ、ついでラック直前右列通路側席に座る。大宮を定刻6:53発、久しぶりの北陸・長野新幹線だが窓外は曇り空で楽しみにした遠望がない。車内はコロナマスクつけた乗客が一つ置きに座り、大声の会話もなく実に静かであった。

長野に08:05到着、下車してホームを歩く。2号車より5号車の方が出口に近いと初めて知った。改札口を抜けてコンコースを進み、階段を下って1階の善光寺口へ出た。見渡すと広いロータリー・駐車場、道路を挟んだ向こう正面にアルピコバス案内所がある。横断歩道を渡った角にバス停らしいポール、そしてアルピコバス案内所の前にもポールがあった。スクランブル交差点の信号が変わるのを待つ。時間待ちをさせられたが見れば駅舎二階から跨線橋が道路向こうに直接伸びているではないか。無駄に信号待ちをしたと悔やんで青信号になって渡る。角のポールは7番乗り場バス停を案内する道標であった。左折してアルピコバス案内所前7番乗り場へ08:15にようやくついた。すでに数人が並んでいる。お話の様子では皆さん、戸隠線70急行戸隠キャンプ場行バスを待って戸隠まで行かれるようだ。案内所から出てきた係員に聞くとVIEWCARDは使えなくアルピコバスのカードのみOKとのこと、急いで現金の準備をした。事前調査の通りなら後乗り後払い\950である。

戸隠キャンプ場行バスが08:26に到着して乗り込む。発車4分前だ。GPSロガー(GPSL)をオンしていないことに気づいて急いでスイッチを入れた。しかしバス発車後、いつまでたってもGPSLは記録を開始しない。一方、急行バスであるので飛ばされてしまうバス停が続き、前面のパネルに示される地名に飯綱登山口が出てこないので不安になる。朝川農協から各停に代わった。停車した時、前にいる運転手に飯縄登山口にとまるか確認してようやく安心する。「次は飯綱登山口」という案内音声に合わせてボタンを押し、無事に下車できた。飯縄登山口に到着は9:19である。

 1. 飯綱登山口から南登山口(一の鳥居登山口)まで
飯綱登山口も予報と違って曇天である。山に向かって広い道路を横断し、別荘地を貫く車道入口に立った。標高約1125m、飯綱山が1917.3mであるので標高差約800mを登ることになる。10か月前に消化器を切除する開腹手術を受け、越生の里山を散歩して体力・脚力の回復に努めてきた。今日は標準コースタイムで登降できるかのテストである。
地形図に従い車道を北へ直進する。GPSLがようやく記録を始めた。道を挟む林の上に聳えるのが飯綱山だろうか。霞んでいるがまだ緑で紅葉しているようには見えない。路傍や別荘の降り口には数種類の野菊が群落を作っていた。カントウヨメナ、ノコンギク、シロヨメナ、ユウガギクと紫色に濃淡があるが見分けがつかない。熊鈴が西側の「一の鳥居苑地」の薮を通して響き、私と同方向の北の方へ進んでいた。信濃の秋らしくイチイの赤い実も落ちている。昭文社の登山地図によるとこの車道の傍に登山者用駐車場20台があるとのことだが気が付かずに通り過ぎてしまった。車道が本舗装から簡易舗装に代わり幅も細くなった。
十字路の左右に灯篭が立っている。細くなった車道を進むと突き当りに数台の車がかたまって止まっていた。人気はない。車の背後に隠れていた狛犬に気づいて車の間を抜けた。今ではここが飯綱山登山のための駐車場なのであろう。狛犬の先に鳥居が立ち扁額には飯縄大明神とある。御神体は飯縄山なのだろうか。ここには祠や社がない。そのせいか地形図に鳥居マークがない。登山地図にある鳥居マークを見て現在地と推測した。これが地図読みで混乱するところだ。登山地図だとバス停からコースタイム15分、今日の所要時間は19分、写真を撮りながらとは言え4分の差は、やはり脚力は回復していない証明かと落ち込んだ。
鳥居を潜ると針葉樹・広葉樹混合林の中の細い登り道となる。まずは露出した根の階段を踏んで登ると今度は手入れの行き届いた徒歩道に代わった。目の前が明るくなると南登山口と書いてある大看板が見える。標高1180mの南登山口(一の鳥居登山口)に9:43に着いた。

 2. 南登山口から駒つなぎの場まで
南登山口から坂道を標高差10mも登ると標高1190mの広い林道の三差路に出る。地形図だとこの林道は東へ半円にカーブして今日登って来た車道に通じている。なのにここには一台の車も駐っていない。なぜ駐車場ではないのだろうか? 
飯綱山参拝路らしく二度目の鳥居を潜る。「奥宮一の鳥居」と記した扁額がかかっていた。手入れの行き届いた山道を登る。そこここに山栗の毬が落ちている。栗の実が残っているところを見ればこの辺りには鹿や猪、熊等の野獣がいないようだ。ミズナラの団栗も溜まっていた。時々、団栗が落ちる音もする。「旧奥宮一の鳥居跡地」と記した標柱と注連縄を回したミズナラに出会い、進む。
登山路が尾根筋に代わると黄色に変わり始めたブナなどが目に入り左手に一合目標柱と十三仏縁起看板と石仏が立っているのが見えた。「第一不動明王」と標高を書いた標柱2本も添えられている。もちろん護符もあった。赤い実をつけたガマズミとまだ実が青いムシカリを見て坂を登る。第2は釈迦如来、標高1318mにある。石仏、番号と仏名、標高と護符がワンセットのようだ。次の合目標と石仏を探しながら手入れが行き届いた道を登る。二合目・第四番普賢菩薩・標高1362mであった。第三を見過ごしたらしい。後ろから熊鈴を鳴らした男性が追いついて来た。普賢菩薩の写真を撮るついでに道を譲る。登山路に大きな岩が出て来たので火成岩の岩道クライミングに変わりかと思ったがその上はまた歩きやすい登山路が続くようになる。引き締めた気持ちが萎えた。第五の地蔵菩薩、第六の弥勒菩薩、三合目・第七薬師如来・標高1430mを過ぎたころ胸に飯綱山と染めたピンクシャツの男性が下って来た。「毎日登山ですか?」と声かけると微笑みながら「バレたか」との返事が返って来た。樹相が代わってシラカバが目に、路傍にイワウチワの葉が目に入った。依然として雲空である。第八観音菩薩、第九勢至菩薩を拝んで四合目・第十阿弥陀如来・標高1508mを過ぎた。番号がない馬頭観音・標高1522mを見る。10:43にちょっとしたテラスに到着した。駒つなぎの場と道標に記してある。駒つなぎの場は狭いながらの広場で山側に第十一阿如来石仏・標高1527m標・護符があった。通り過ぎた馬頭観音はやはり番外である。南登山口から駒つなぎの場まで写真を撮りながら1:00、登山地図では歩程1:10、私の体力・脚力回復はできていると思っていいのだろうか?

 3. 駒つなぎの場から南峰・飯縄神社まで
尾根道を登って駒つなぎの場に着いた。ここからは中木斜面の緩やか登り巻き道に代わる。5分も歩けば巻き終わり、つづら折りに急斜面を登る。屈曲のつい先に水場があった。塩ビ管から清水が孤を描いている。両手で冷水を汲んで飲む。背負って来たペットボトルの水を捨ててこの清水で満たした。ペットボトルの外に細かな露が凝縮して曇る。ここが登山地図にある千日太夫屋敷跡の水場なのだろうか? 標識があるとのことだったが見落としたのかもしれない。つづら折りに帰りすこし進むと第十二大日如来・標高1619mがあった。路傍にはオヤマボクチが毬種を立てトリカブトも紫の残り花と黄ばみ始めた葉を広げていた。今度は「富士見の水場」と彫った板が出てきた。水量は先ほどの水場より少ない。富士見を期待して木々の間を覗いたが今日の曇空は富士どころか近傍の山も隠している。目前の尾根の斜面に笹薮・ダケカンバ林が出てきてつづら折りも終わりかと感じた。尾根に出たのでメモを見ると曲がり角はすくなくとも12を数えていた。

笹薮の上に六合目・天狗の硯岩・1660mとの道標がある。その右手(東)の天狗の硯岩では女性2人が硯に座って昼食・チャット(雑談)中であった。邪魔しないように曇り空、霞に隠れた麓に向かってカメラを向けて登山路に戻った。好展望点・山頂標・三角点等では後の登山者に配慮して長時間の占領はしないようにしたいものだ思う。この辺りから登山路は灌木に笹薮となる。登山道にはオヤマボクチなどの草、目の前をアキアカネ飛び交い初秋の雰囲気が濃厚であった。鹿鳴も耳にする。硯岩を過ぎて視界が開けてきた。善光寺平・長野方面が良く見えるというが今はぼんやりしている。オヤマノリンドウも現れてきた。コロナのせいで秋山に登っていなかったので今年初めて出会いだ。だが盛りをもう過ぎて鮮やかな紫が失せて残念である。七合目の道標を過ぎて白いヤマハハコの群落に会うことができた。秋はここまで来ている。登山路の左右から灌木が消えて笹薮斜面の石道になる。標識1820mが2本とも笹の中に倒れていた。笹薮が頂上まで続くのか。八合目道標を見て西側を木々越しに見る。戸隠連山の先は雨飾山、その先は北アルプスのはずだが灰色の空が隠してぼんやりとしたシルエットしかない。下山してくる女性集団8人に出会った。第七波であるがすでに集団登山をされている。新座山の会もバス集団登山を再開したらどうだろうか。この辺りに第十三番虚空蔵菩薩があるというが見落としたらしく西登山口コース分岐道標に着いてしまった。南登山口からここまでは一本道でノンビリと安心して歩くことができる。頂上稜線は平坦である。すれ違う登山者も多い。左(西)の凹みに小さめの鳥居と祠があった。飯縄大明神とある。麓の大鳥居に比べて質素なことに驚いた。ここが電子地図の飯縄神社と思ったが南峰1909mの頂上はもう少し北にあった。

九合目の標柱に着いてGPSLで標高を確かめると1933mもある。その差にまた驚いた。南峰頂上には違いない。標識を良く見ると飯綱山山頂15分と矢印で示している。右手(東)の眼下に飯縄神社と思われる礼拝所風の新しい建物があり前は広場になっていた。この頂上にも複数の石仏がある。腕時計をみると11:53に到着だ。駒つなぎの場から01:00掛かっている。登山地図の歩程は01:10である。体力・脚力は標準に回復しているようで少し安心した。

 4..南峰・飯縄神社から飯綱山
南峰から飯綱山に向かって少し下るとのびやかな峰が見える。すれ違う人も多いが頂上にも人が立っているのが見えた。あれが飯綱山か。足元は少し湿っぽい。木道もあった。5分ほどでコルに着いた。GPSLの標高は1890mである。コルから4分の12:02に飯綱山山頂に到着した。南峰道標の15分はずいぶん余裕を取ってある。登山地図の所要時間は10分である。山頂標柱、三角点1917.3m(GPSL1916m)それにここにも石仏があった。曇って遠望は無理、それでも大きな山座同定盤を見ながら大キレットとはあそこと北アルプスのシルエットを指している人達がいる。好天ならば白馬~槍・穂高、戸隠連山、焼山・火打~妙高が絶景なのであろうが・・・。本日は月曜日、曇天でも、出会った人は32人余り、「200名山ともなればこの通り人出も多いはず」で、ある。黄葉が進めば土日の人出はすごいに違いない。南登山口からここまで道は手入れが行き届いていた。リハビリの身からは感謝するしかない。

 5. 飯綱山から瑪瑙山
飯綱山から北へ向かう笹薮道は一挙に細くなっていた。歩く人が少ない上に飯縄信仰のための手入れもないのだろう。灌木・笹薮の向こうに北東の霊仙寺山1875mに続く稜線が目立つ。しかし北西にあるはずの瑪瑙山へ延びる尾根が見つからない。1分歩いたところで、どうも北東に向いて歩いていると判断し飯綱山山頂まで引き返した。コンパス・地形図を見て「瑪瑙山へはこの道、こちらの方向」とすこしづつ確認しながら進む。2分ほどで霊仙寺山・瑪瑙山分岐に着いた。目立つ標識はなかったがここが分岐と分かってひと安心、地形図記載の分岐位置・道方向は少し違うと愚痴を垂れた。分岐のホンの先には幹に「メノウ山へ」との立派な道標が設けてあった。正午過ぎになったので風がない場所で昼食をとった。

食後、木の間の細道を西北西へ下る。踏み跡がはっきりついていた。目の先にはゲレンデがあるとんがった山が見える。瑪瑙山かなと思われる山であったがすぐに薮の陰に隠れた。この下りは急な上に石段差が続く。細道だが足の置き場に迷うことはない、下り連続段差が大腿四頭筋に疲れを溜めて痙攣の前触れを感じさせた。傍らの気の早い紅葉はドウダンツツジかな。止まって少し休む。標高1750mから緩やかな下りになりようやく痙攣の気配が失せた。コルとなったがGPS標高は1726m、ここは地形図1639m標高点コルと違う。着くのが早いはずだ。標高差30mほど登って小ピークから振り返るとなだらかな飯綱山稜線が望めた。ピークから下るにつれ瑪瑙山が登山道をはっきり見せてくれるようになる。道は一層歩き易くなった。下りついたコルが標高点1639mである。コルから瑪瑙山頂上へ登り返す。オヤマノリンドウが並んで迎えてくれた。その株下にはシロネの群落が続く。始めてみた。登りついたところに分岐があり「瑪瑙山・越水ゲレンデ駐車場」標柱が立っている。広葉樹林と薮の向こう目前に戸隠スキー場のリフト頂上塔が見えた。分岐から頂上尾根をほんのすこし北に入ったところに瑪瑙山頂上標立っていた。瑪瑙山標高1748m、GPSL標高も1748mと表示、13:08であった。飯綱山から瑪瑙山の所要時間は昼食も入れて01:04、登山地図で歩程00:50であるから脚力・体力はやはりそこそこに回復していると自信をもった。ただし連続下り段差による大腿四頭筋の疲れは今後の心配の種として残った。

6. 瑪瑙山から怪無山東降下分岐まで
瑪瑙山から東の飯綱山を望んだ後、「越水ゲレンデ駐車場」を目指す。まずは南へ分岐に帰って次いで南西へ向かい、笹道を下る。ドウダンの紅葉の先に飯綱山の初秋の緑の稜線があった。笹薮刈り払いが出てきて道が広がった後、踏み跡は刈り払いを終えた幅広いゲレンデに一筋書きのように細い条を引いて下っていた。ゲレンデに残った草地にはヤナギランの白穂やユウガギクやヤマジノギクが秋の訪れを告げていた。ゲレンデの刈り払いもスキーシーズンの準備なのであろう。ゲレンデは刈り払いされていない細い尾根道になり、穂を風に揺らすススキや茶色に変わりつつあるオシダ(ヤマドリゼンマイ?)、またヤナギラン白穂群落に占領されていた。スキーコース看板ポールが立ちゲレンデ北下に案内所の建物と道路が見える。ゲレンデの南を目で追って怪無山(けなしやま)・谷分岐を探す。しかしゲレンデを南北に横切る排水溝があったりして南の谷に下る道が分からず不安になる。コルの南の木にピンクテープを見つけ、怪無山・谷下山分岐であろうと判断した。林に入る踏み跡入口に着く。戸隠スキー場の私有地であるせいか道標がない。GPS高度は1495mであった。瑪瑙山13:09から怪無山東の降下分岐まで所要期間は0:33、登山地図の歩程より8分も余計にかかっていた。

 
 7. 怪無山東降下分岐から中社大門バス停まで
テープに導かれて怪無山東の分岐から広葉樹林に入った。広葉樹林の中は暗くて湿っぽい。谷筋に沿ってつづら折りに降下している。まずルートは間違いなかろうと行動食の薄皮餡パンを口に運び水で流し込む。谷にはウワバミソウ(ミズ)が茂り、もう「むかご」ができている。一つ摘まんで今年初めてのカリカリ・ネットリ味を楽しんだ。谷筋が広葉樹林から落葉松林に代わり傾斜が緩くなる。下って来た谷に左右から谷沢が合流し、徒歩道を水の流れがいくつも横切るようになった。変わらぬ暗い森の中、湿った平地にある「飯綱山・中社ゲレンデ・瑪瑙山」分岐標識に着いた。一安心する。地形図には飯綱山南峰西登山口分岐からここへの破線はない。地形図では標高点1293m、GPS標高は1313mと少々差があった。登山地図のコースとも違う。しかし、この分岐にも飯綱山から下山できるのだろう。ともかく道標に従って「中社ゲレンデ」へ向かう。瑪瑙山では道標に「越水ゲレンデ駐車場」とあった。「この違いはなにか」と気になった。

水が滲み出る小石の浅溝だった道の左が次第に水音を立てて流れる水路に変貌してきた。西へ怪無山斜面を巻く用水路沿いに下ることになった。左右はうっそうとした杉檜の植林でぽつりぽつり広葉樹が混じる。北の怪無山は林に隠れて見上げても姿がないし、地形図には用水路の記載がない。それでも現在地を確認するため地形図にある破線交差点を、目を皿にして探す。幹に群生するアオネカズラ(シダ)を見て「初見」と喜んだが、「破線路1カ所か、破線路分岐3か所で南北2ルートの内、どちらを歩いているのか確認できるのだが」と思いつつ直進する。暗い林の中の結実したウバユリ直立や道の下にテンナンショウの赤い実を見つけたが林の中のどこにも分岐はなかった。

抜け出たゲレンデ近くの明るいところに道標「中社越水ゲレンデ」が立っていた。ここは分岐になっている。地図読みして道なりに直進すべきか迷ったが左折(南)してゲレンデ脇の道を下ることにした。足元のクサフジ、フシグロセンノウ、ゴマナ、ウメバチソウなど夏と秋の花に心を癒されながらゲレンデ脇の道を進む。「戸隠中社スキー学校」の建物に到着し車道(私道)を下って公道に出る。北の方にゲレンデ・リフトを見えた。「さてここは地形図でどこ」と疑心暗鬼だがコンパスを見て西へ地形図上の広い道路に向かうことにする。住宅地に入って車道を進む。広めの道路の交差点にはなんと、この道は通行止めとコーンが立ち、ポスターもある。直進できず指示に従って長野・奥社への迂回路へ回った。

コルチカムが咲く玄関前を過ぎ、まずは出会った高齢女性の方に「中社バス停はどこでしょう」と尋ねた。中社らしいバス停はなんと3か所もある。助言に従ってまずは道なりに向かい、二番目の広小路で交通整理されている男性に再びバス停を尋ねた。「左(南)の公衆便所のマークのところがバス停だ」と教えて頂いて広い車道を左折した。14:49に着いた中社大門BS( G1175m)はベンチとその先にトイレもある立派な待合所である。正面は中社公会堂だ。バス路線図を見ると「中社宮前~中社大門~戸隠営業所」とある。高齢女性も中社BSと聞いてこの3つのBSを挙げられた。登山地図やネット情報(アルピコバス)の戸隠神社中社BSとはどれ、どこなんだろうか? 待合所のベンチでバスを待つ。目の前をアルピコバスの回送車が一台は長野駅方向へ、一台は戸隠キャンプ場方向に走り去っていった。

 8. 中社大門BSから長野駅まで
中社大門BS発長野駅のバスは各停・県道経由15:27と急行・ループ橋経由15:21の2便があった。出発前の調査では、戸隠神社中社各停県道経由15:27乗車で16:43長野駅着、余裕を持って長野発17:35の「はくたか570号」に乗車する流れの計画を立てた。中社大門BSの時刻表を見て長野駅に早く到着するに越したことはない。出発時刻も数分早く、急行と言うからには所要時間も各停より短いに違いないと15:21発急行に乗ることに変更した。ところが15:21を過ぎても戸隠キャンプ場方向にバスの姿が見えない。やきもきと3分待つうちにバスが到着した。急いで乗る。乗車位置番号4を引き抜いた。座席に座って外の景色と中の料金表を見つめる。戸隠蕎麦博物館前の気温表示は17℃、登山に適した日和であったことを再認識した。急行は往路と同じく朝川農協前BSまで各停車、そこから急行となった。長野駅善光寺口アルピコバス営業所向かいに16:29に到着した。運賃は\1350の現金支払いであった。長野駅ショッピングモールのMIDORIを覗いて最寄りの売り場で越前水産味噌焼き鯖寿司を買う。すぐに長野駅コンコースに登って新幹線改札上のボードを見る。うまいことに長野新幹線の長野始発「あさま628号」東京行きがあるではないか。改札を通り、途中のKIOSKで缶酎ハイを仕入れて「あさま628号」に乗り込んだ。16:51長野発車後に見た空は晴、夕焼けで朝から続いた曇り空は噓のようであった。

 追記  長文を読んでいただいて有難うございます。主観的なことも記しましたがお許しください。地図読みで苦労しましたが一般コースでしたので道なりに歩いていただければ楽々登山ができると思います(礒田)