中央アルプス 木曽駒ケ岳(2,956m)桂小場クラシックルート

【期  日】 2023年7月26日(水)前夜泊〜27日(木)

【メンバー】 L:I.K、他2名

【交  通】〈往路〉新座駅12:13〜高尾駅(中央線)〜上諏訪(飯田線)16:26〜

伊那市駅17:21(所要時間5:09)(伊那市駅前ビジネスホテル泊)

〈復路〉ロープウエイ千畳敷駅〜しらび平〜(伊奈バス)駒ヶ根駅(飯田線)〜岡谷(中央線特急)経由新座駅

【コースタイム】

7/26日(水)タクシーで桂小場登山口7:40―野田場の水場9:45―馬返し10:30―大樽避難小屋11:30〜12:20(昼食)―やっとこ平13:30―胸突ノ頭14:50―西駒山荘16:00

7/27日(木)西駒山荘6:40―八合目濃ヶ池分岐7:35(馬の背コース)―木曽駒ケ岳山頂10:00〜45(昼食)―中岳山頂11:35―宝剣山荘11:50―乗越浄土12:25―千畳敷ロープウエイ駅13:00

【コメント】3度目の正直!新田次郎の事実に基づいた著作「聖職の碑」を昔読んで以来、行って見たかったこのルートが実現の運びとなった。一昨年と去年に計画するも、コロナ禍や足爪の不調でキャンセル。他の仲間に行ってもらった。今年の夏は秋田駒ケ岳〜乳頭山縦走の予定が、思いがけない秋田豪雨の災害でドタキャン。代替に木曽駒が浮上して急遽実現の運びとなり、西駒山荘の予約をネットで取り、ジパング切符を取りバタバタと用意した。天気は安定している。でも3年も歳を重ねて又コロナ禍で近間の低山歩きを偶にするくらいだったので体力が心配・・。ゆっくり行こうねと話し合う。

1日目〉深い森の中の淡々とした道が続く。汗も出てくるが、奥多摩の山のような蒸し暑さはない。馬返しから急な道も現れるが、展望が開けないので飽きて来た頃、大樽避難小屋に到着。トイレブースがあり、携帯トイレを1袋300円で購入して使用。今夜泊まる西駒山荘も同じやり方のようだ。清潔で環境にも良いと思うが、難しい点もあるのかしら?

 昼食をゆっくり摂り、そこからが急登もあり、長〜くて稜線に出るのが待ち遠しかった。やっとこ平から胸突ノ頭を経て、やっと稜線に出て万歳!

 山荘までもう少しだ。ところが雲行きが怪しくなり、遠くで雷がゴロゴロ鳴り始め雨粒が落ちて来たので合羽の上着だけ着て急ぐ。本降りになり、雷が落ちないよう祈りながら山荘に到着した時はホッとした。隣に大きな石室があり、乾燥室にもなっている。ザックも濡れてしまった。西駒山荘は昨年行った仲間の話やHPで綺麗な山荘とは知っていたが、新築したての様にぴかぴか!この山荘に泊まるのも目的の一つだった。宿泊者は和歌山労山の7名とご夫婦2名、私達3名の11名。

2日目〉4時50分日の出。荘厳です。雲海の向こうにどっしりした木曽御嶽山。北アルプスがずらり勢ぞろい。天体望遠鏡で槍ヶ岳に焦点を合わせて見せてもらった。

 朝食後、小屋に別れを告げ、いよいよ木曽駒核心部へ向かう。今年は降雪が少なく、花が早く咲いてしまい、チングルマも穂になっていて、小屋の前はムカゴ虎の尾の群落、小さな濃い色のコマクサ、フウロ、イワギキョウ、ウサギギク、秋のキリンソウ等あるが少なめだ。

 程なく小広い平坦地に大正2年の中学生達の遭難記念碑があった。登山装備が笠や蓑の時代に風雨にさらされ命を落とした悲惨さを思い、手を合わせる。しかし、学校登山は今尚続けられていると言う。避難小屋や石室、立派な西駒山荘も登山犠牲者を2度と出すまいとの想いで作られたのでしょう。

 1時間弱で八合目濃ヶ池分岐着。馬の背コースを行く。カールが壮大でアルペン的光景だ。西駒山荘のご主人が濃ヶ池カールの紅葉が木曽駒随一と言っておられた。池と言っても今は水が無い。土砂で埋まり、池を広げる工事中とか。次々に現れる大きな奇岩、広大な山並み、久しぶりにアルプスを実感!幾つもの峰を超えて岩を乗っ越しての登降の繰り返しに老体に鞭打ちながら遂に木曽駒ケ岳山頂に到達。やった〜!三人は感激の面持ち。昼食後中岳に向かう途中、鳥の鳴き声に目をこらすと、ロープの中の草むらに雷鳥を発見!幼鳥も3羽はいた。可愛い!親鳥は子達を見守るように岩の上に立ち監視しているみたい。木曽駒では雷鳥保護・繁殖の為に懸命な活動をしているそうです。

 やがてゴリラの横顔のような特異な岩山・宝剣岳の目の前に着く。Sさんから宝剣山荘の裏に慰霊碑があるので、宝剣岳で滑落死したR・Aさんの霊を弔って来てとのメールがあり、大きな慰霊碑があるのを知り、手を合わせました。あの悲しい事故からもう20年が経ちます。あとは乗越浄土に向かうだけ。ところがロープウエイに向かう道が、何年振りかに来たが、こんなに狭く急な階段だったかと驚く。何度か道が崩れたみたいとKさんが言う。登る人、降りる人で数珠繋ぎの状態。つまずいたら怖い事になりそう!先に降りた私は見ていないが、途中で2人がぶつかって怪我人が出たらしい。これではロープウエイ駅から乗越浄土までリフトでも作らないとね、と思いました。

 疲れたけれど、三人の平均年齢76.3歳(すみません、私が平均を上げています)で、このコースを歩けた事に満足感に浸る私達です。特に長年の願いがこの歳になって叶えられた私は仲間に感謝です!   (To,K記)

桂小場登山口に到着。信大ルートに入ってしまい30分のロス。7:40出発!

一つ目の「ぶどうの泉」、二つ目の「野田場の水」も、とても美味しい水でした。

「馬返し」にやっと到着。熊笹地帯を突破し樹林帯に入る。

大樽避難小屋に到着。5~6人は泊まれるかな?トイレブースがあり1袋300円でした。

「胸突八丁」に到着。ここから斜度が上がります。

行者岩分岐から少しの分水嶺に、やっと到着。長かった~!小屋がもう少しなのに雨と雷が・・・。合羽を着け、必死に歩き、小屋の石室に飛び込みました。

2日目おはようございます!4:50。山小屋でご来光を見るのも久しぶりです。

穂高、槍ヶ岳が見えます!雲海がとってもきれい♪

有形文化財に登録されている石室と山荘。2014年に新装したようですがとても綺麗。

小屋の御主人に別れを告げ、木曽駒ケ岳に向かいます。

木曽御嶽山

乗鞍岳

遭難記念碑に立ち寄り、手を合わせる。

馬の背と濃ケ池方面との分岐に到着

伊那前岳が立派!濃ケ池も今年は水が少ないようです。紅葉は素晴らしいとか・・

木曽駒ケ岳に着きました!

昔の標識は今はありません。ここが山頂らしいです

3羽の幼鳥を見守る雷鳥を発見。足環を付けているので保護されているようです

中岳山頂に到着。

乗越浄土はたくさんの人がいました。お花もいっぱい咲いています。いつ来ても良い所ですね。良い山行でした。

中央アルプス 木曽駒ケ岳(2,956m)桂小場クラシックルート” に対して2件のコメントがあります。

  1. Maforoba より:

    雷鳥の母子が確認されたそうですね!

    移植プロジェクトが順調に進んでいる

    中央アルプスにライチョウが復活が嬉しいですね♪

  2. 川井イチ子 より:

    7/26、西駒山荘を6:40出発しました。天気は良好です。アルペン的な素晴らしい展望の馬の背コースを楽しみながら、山頂に辿り着いたのは丁度10:00でした。この頃から少しガスが掛かり始めました。山頂の展望と早めの昼食を楽しんだあと中岳に向かう途中、右手登山道に母鳥の雷鳥を発見しました。よく見ると幼鳥3羽が戯れています。親鳥には足環が付けられていました。保護されている雷鳥とすぐ分かります。幼鳥は警戒心を感じながらも楽しそうでしたが、母鳥は登山者が気になるのか時々鳴き声を出します、が、決して逃げる気配はありません。当日は多くの行き交う登山客を楽しませてくれました。中央アルプスの雷鳥を保護されている皆様に感謝いたします。

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